モダンジャズの盛衰

 で。ご飯の沢山入ったオムライスを頂いた後、地上に出てあべの銀座は四分休符へ1年半程ぶりに向かったところ、様子がおかしい。明かりがついていない。小走りに店の前まで行くと、特に何もなくシャッターが下りている。今日はお休みなのかもしれない残念だったねと、足をトップシンバルへ向けて見るものの、休みではなくて閉店してしまったのでは無いかと。過去にも消えていった店の様に、また一つ素晴らしい店が消えてしまったのかと思うとやる瀬ないというか何というか。

 トップシンバル。母上を連れて外で呑むのも生まれて初めてで、3人で地下へ突入。旧友アッキー氏よりの「レコードリスト、打ちなおしてるで」の情報よろしく、あの持てば崩れる様なレコードリストが全部PCで打ち込んだリストに変貌を遂げていました。それ以外変わったとこは、マスターの白髪が増えていた。いや、こんな事言うとぐーパンチが飛んできそうですが。いつも頭をぶつける吊りランプ、足をぶつけたら悶絶する事この上ないテーブル、たまに見て自分の酔っ払い顔を確認する壁の鏡。何も変わっておらず、来店も1年半ぶりながら、マスターの記憶に残っていたのが嬉しかった、という感想。ここで前日の晩よろしく呑む呑む。勢いボトルキープまでしたところで、フト四分休符の話になる。「さっきちょっと行って来たんですけれどね」の切り出しはマズかったかなと思いつつ。ただマスターは四分休符のマスターと付き合いも有るらしく、料理のおいしい店だという話から、バーをやめてカフェ一本で粉浜で営業中だという話に。

 やはり、モダンジャズの店は厳しいらしい。マスコミを敬遠してそうな風だったマスターがwebサイトにまで手を伸ばして頑張っているのだから、その風はかなり冷たいものだと思う。マスター自身も遠い目をして「厳しいね」と云うわけだし、これはちょっとどうしたものかと。そんなマスターが運営するwebサイト、modernjazz topcymbalはこのリンクから

 母上もhiroko嬢もよく喋り、僕もよく喋ったけれど途中から体が60度程傾いてお喋り。主燃料をJIMBEAMに変えだしたあたりから声のトーンが上がりっ放し。

 「あぁ、24時まで居ってええからね。遠慮せんでええんやで」

 の名言が響いたのが22時30分。母上も仕事も有る事だし、今日は23時で失礼しますと伝えたところでオスカーピーターソン。マスターのエッセイでもアツく書かれていた1枚を聴きつつ、予定の23時を向かえ、ドアの前でマスターと立ち話。僕がtopcymbalへ現れた頃の話から、アッキー氏と一緒に楽器をぶら下げて来ていた頃の話、暫く来なかった頃の話、自分の仕事・新しい生活環境の話をザッと話して、これまた前日の晩以上のお札を飛ばして店を後に。

 というか、流石に来ました。強烈な酔いが。自分のボトルが有るものだから、ペースに遠慮が無い。天王寺から乗って東梅田まではボヤッとしてたものの、都島で限界発動。途中下車してスッキリした後最終電車で帰宅。充電が始まって息を吹き返した電話に、溜まっていたメールが沢山入ってきました。その場でお返事できなかった皆さん、申し訳無い。改めてお返事させて頂きます。

 あぁ、ダメだ。とっとと仕事終わらせて帰ろう。

(2004.05.31 22:15)