ふとんむし旅行記:ライディングモンスター

ライディングモンスターというのは,名前そのままなんだけれど,モンスターに鞍をつけて乗り回すというもので,徒歩よりかは随分楽にMAP移動が出来るので足のおっそい戦士には重宝する.これはクエストで利用が可能になるんだけれど,色々と面倒そうだったのでほっておいた.


ライディングモンスターは3段階のレベルがあり,うり坊,白銀猪,そしてレベル200のプレイヤーのみが使用できる「レッドドラコ」.最後はドラゴンに乗って移動が出来る事になるんだけれど,時間的にも200レベルはちょっと遠いかな・・・.



聖魔さんに引っ張られてアクアリウムに来ていた.


「ケンタ.出発して.」


「うむ.ではチャレンジ」


イノシシを敵であるグレイから守りながら,イノシシの落とすフェロモンを5個と,宝箱から「報告書」を5個取り出さないといけないんだけれど,イノシシが倒れてしまうとミッション失敗.これがまた難しい.グレイにターゲットを合わせて自分の方へ引き寄せるんだけれえど,敵をひきよせているほうへいのししが突進してくるもんだからどもならん.

1回目.失敗.

「どまw」

2回目.報告書あと1個で時間切れ.ロアがMAXになっていればグレイを殲滅できるんだろうけれど,なかなかうまく行かない.

3回目.タゲ取りと殲滅を繰り返しながらフェロモンを5個集めきり,報告書もあと1個.いのししは間違いなくあと一撃二撃で死ぬ.


「南無三!」


いのししを放置して,上の宝箱を叩きまくった.「ちゃんと守ってください」というメッセージが連発する中,ようやく最後の報告書を手にいれて終了の報告をすべくNPCに話そうとポインタを合わせたところで「イノシシが倒れました」という訃報.む,無念!!!



あれ?



「よくやりましたね!」





間一髪で,イノシシが倒れるより早く僕がNPCをクリックしていた.3回のトライで無事難関突破.


「どうだった?」

「うむ.イノシシは倒れてしまったが無事クリアした.間一髪奇跡が舞い降りた.」

「えっ,すごっw」

「というか,80Lvちょっとの頃の聖魔さんがあの厳しい状況をよくクリアしたな;」

「w 奇跡でしょw」


僕達はリプレへ飛び,タタモに2000万メルという大金を寄付した見返りに瓶を貰い,その足でもう一度アクアリウムへ戻り,ラストの下町でのうり坊キャッチへ.


「ウェルカム マイうりぼぉぉぅ!!」


うり坊に乗ったふとんむしは,なんとなく遊園地のパンダカーに乗ってる子供の様な雰囲気になってしまったけれど,これで無理して装備していたバスタオル(移動+10)ともおさらば.

かくしてうり坊との楽しい生活が始まった.


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あぁ,そういえば,アクアリウムからオルビスへ行くのに聖魔さんと船にのったんだけど.


「二人で船に乗るんは久々やなー」

「うんw」

「俺最近船運悪いんだよ.まともにオルビスまで乗れた試しがない」

「ww」


先日のドラゴンナイトさんとの船旅を思い出して,今回は出航までジッとしていた.


出発10秒前.


「大丈夫そうだな・・」という言葉を発しようと,Dに指をかけた瞬間,




ドラゴンロア発動.




魔方陣のエフェクトが画面中央で咆哮.




ふとんむし,処理落ち.




強制ログアウト.




どうもチャットウインドウからフォーカスが外れていたらしく,「D」にエフェクトの重いドラゴンロアをキーセットしていた僕は,見事に処理落ちしてしまい,船から放り出された.もちろん再ログインしたらエリニアステーション.




「おかえり・・・船出ちゃったよ;;」

「なんか連日へこむわ・・・・・」