日曜日

1日寝てた。


壁にあり得ない刺さり方をしていたバスの映像。

当該車両だけしか現場に無かった事を考えると、何かのインシデントが発生して、回避行動をとった結果の絵では無かったし、壁を割る位の突っ込み方から見て、寝てたか携帯を触ってたかのどちらかだと思ったら案の定寝てた。

"規制緩和しますので、みんな業界参入できまーす!"という政策の甘い罠に飛びついて事業を開始したものの、消費者に追われて相次ぐ値下げ。そして今度は労働環境是正で人件費アップ。

中小の旅客・貨物の運送会社が、前にも後ろにも進めない地獄操業の時代の中で、2マンに出来る運賃が収受出来ているかと思うと、まぁ収受出来てないと思う。それは旅客でも貨物でも同じ事だけれど、1人増やす事によって売上が2倍になるわけではないし、極端に云うと1人の売上を2人で割る事になる。

結果的に規制内ギリギリの運行管理、もしくは「見解の相違」で交わせる際どい体制で業務を運営し利益が飛ぶのを防ぐのは、従業員の生活をどうにかして守りたい経営者からすると誰もが考える事で、それはあの社長の「間違ってはなかったけれど適切ではなかった」という言葉に表されている。


規制緩和を放置して、最低運賃の下落を放置して、労働環境の低下を放置しておいて、「なんで労働条件改善出来てなかったんですか」と、事故当事者だけを責めて終わり、というのはちょっと違う気がする。国が自ら過ちを認めてこの環境改善を行わない限り今後の中小運送業界は、この2010年代にナイアガラの様に倒産するか、再び沢山の命を奪う事故の再発があるかの2択の運命かと思う。


「安全に問題はなかったのか!?」という頭の悪いヘッドラインを事故当時から何度も見た。100人見たら100人が問題があったと感じる事故にも関わらず何なのそれというニュース。一方今日たまたま見たミヤネ屋は、この問題を総合的にうまく発信出来ていた。当事者の直接的な責任の追及は勿論、この業界の悪循環を作った政策の責任もハッキリさせて、これ以上大切な命を奪う事の無い、安全な体制をつくりなおして欲しい。


今回の事故での、犠牲者の皆さんのご冥福を祈りつつ。