ふとんむし旅行記:久々の旅

「ありの巣から先って行った事ないんですよね」

狩り場にあぶれた聖魔法士さんとジェミニスト協会研究所202号室で話していると,不意に旅をする事になった.


行き先は「呪われた神殿」.


ありの巣というのはビクトリア大陸最大のダンジョンのちょうど中間地点で,ここをずっと奥へゆくと「ミニバルログ」というボスが潜んでいる「呪われた神殿」がある.運がいいのか悪いのか僕はまだ遭遇した事が無いけれど,プレイヤーによってはこのミニバルログ狙いで時々訪れる人も居る.僕は1ヶ月ぶり.


エリニアからタクシーでありの巣へ直行し,最下部まで下った我々は早速神殿前に座っている爺さんに話しかけた.


「凍える吐息を集めてこい」


凍える吐息というのはこの付近に生息する「コールドアイ」というモンスターが持っている.既に80を超えた僕らには敵では無い.


とりあえず凍える吐息を集めながら神殿の中へ.


60レベル台で大変苦労したタウロマシスもタウロスピアも,ようやく楽に対峙できる様になった.そのまま一気にミニバルログの生息地へ.しかしながらまたもや現れずやむやむ引き返す.


別世界の道の入り口に立っていた.


「ここから先はちょっとした地獄絵図です.」


別に怖がらせる必要は無かったんだけれど,あわてて使えるスキルを全部使っている聖魔さんと踏み込むと,案の定コールドアイとワイルドカーゴがひしめいていた.

15,6匹の殲滅にはさほど時間はかからなかった.もう既に雑魚扱いとなってしまったワイルドカーゴ.


──まだ40レベル台だった頃,ソードマンさんとここへ来た事を思い出した.まさにあの頃は地獄絵図以外の何者でもなく,途中でドレイクを狩ってる人たちを変人扱いし,命からがらたどり着いたワイルドカーゴの領域が行き止まり.


「危なくなったら何も言わずに帰還の書を使いましょうね;;」


というソードマンさんの言葉にさらに恐怖を覚えたあの頃.


ワイルドカーゴ,ダークドレイク,アイスドレイク,もう今のふとんむしに立ち向かってくる事自体が無謀であり,立ちはだかった敵は全て「バスター」の前に玉砕された.きっと,ソードマンさんも同じ位強くなってる筈.また一緒に龍の巣でも探検できたらなぁ...


思い出に浸っていると,聖魔さんが叫んだ.


「揃った!」


無事凍える吐息を33個集めた聖魔さんと共に,先の爺さんのところへ戻る.


クエストを終えた聖魔さんは次のクエストである「霊魂」のクエストをスタートさせたけれど,集めるのには結構時間がかかってしまうので,また後日ということで.


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今日はアクアリウムからルダスレーク大陸へ入り,下町でのんびり過ごした後ルディブリアムから時計塔を下ってゲートキーパーに挑みます.ビシャスはまだ早いだろうけれど,ゲートキーパーならなんとか耐えられそうな気がする.倒せるかどうかは別として.


同行できそうな奇特な方が居たら是非に.24時にルディブリアムの時計台の下で1ch@さくら.