昼間。管理部長との会話。
「まつばらくん、金やるから煙草やめろって言われたら、なんぼ欲しい?」
「うーん。100万ですね。」
「100万か。」
「はい100万ですね。10万じゃちょっとだめです。1000万はなんか現実的じゃないですね。」
「そやな。10万じゃワシも無理やな。」
「ですねぇ。」
「100万あったらまつばらくん。1日1箱やろ。んーだいたい10年分か。」
「それくらいですね。」
──しばし沈黙
「おい」
「はい」
「今から10年吸わんかったら100万貯まるんちゃうんか」
「はい。普通にたまります。でもね部長。今煙草やめるでしょ。ご飯おいしくなるでしょ」
「んそやな」
「そうなったらですね。今煙草にかかってたランニングコストは食費にスライドするんですよ。前例があるじゃないですか(社内)。むしろ煙草よりコスト高になるかも知れませんね。それで食べて食べて食べまくって高血圧とか高コレステロールとかね。なるかも知れ無いじゃないですか。」
「そやそや。だいたい肺がんになる確率って、ホンマなんか怪しいもんや」
「です。煙草吸って無くてもですね。意外と死ぬ確率って結構みんな等しいもんですよ。」
「ワシ、、、45年吸うてるから、、450万円くらいたまってる計算になるな。」
「車買えますね。ちょっとしたいいエディションの。」
「ほんまやな・・・とりあえず、一服いこか」
「行きましょう行きましょう」
以上中毒者の最低な会話。
この思考回路が逆になってるのって面白いなって思いました。100万貰ってやめるっていうのは現実じゃないですけれど、今やめて10年後に100万貯金できるっていうごく身近な現実論はすぐ出てこないんですね。
外へ出ると今まさに禁煙治療中の営業部長。
嫌煙剤の様なものを処方されて服用しているのですが、毎食後は吸っています。
「おい営業部長」
「はいはい」
「金やるから煙草やめろって言われたらなんぼでやめる」
「あー・・・」
「100万か」
「いや、10万でいいです。いや3万でもいいかな」
「え?ww」
「えwww」
何も考えて無いのはいつもなので。
「あ、ちょっと待ってくださいね」
しばらく考え込んで
「あ、3000円でいいです」
「お前、それ今日の飲み代やろwww」
以上撤収。