偉大なことをするために、健康を願った
けれどもより良きことをするために病を与えられた
幸福になろうとして 富を願った
けれども聡明になるように貧困を与えられた
人の賞賛を得ようとして力を願ったが
神が必要だと感じるために弱点を与えられた
生活を楽しもうと全てのものを願ったが
願ったものは何も与えられなかった。
けれども望んだものは全て与えられた
私の願いに関わりなく
神は言葉とならなかった祈りをききたもうた
だから全ての人よりも私は豊かに祝福された
願わくは 神が祝福されますように
車椅子を読んでいて、ふっと思い出して冒頭のページに戻った。作品は読みなれた前半のらも節とは打って変わって中後盤のひどい流れになるんだけれど、読み返してようやく気づいた。
書の冒頭は、南軍兵士の祈り。確か讃美歌にもなっていたと思う。
ところが最後の1行は本来無いもので、おそらくらもさんがこの作品を象徴させるものとして付け加えたんだろうけれど、この1行のおかげで神への感謝の祈りから、願いを全て退けられた事に対する皮肉としてトドメになっている。
願いが叶わないっていう事を信じてね。
ブラックやなー。