指輪。煙草。ライター。風。雨。煙草。駅。空港。最後のメッセージ。
朝届いた一通のメールで、世界がガラッと変わってしまった。残ったのは、信用を失った僕と焼け焦げた気持ち、そして、避けて通れない程街中に広がる想い出。自分がどんな事をしたのかも判ってる。結果こんな悲しい事になったのも、今目の前にある現実を見れば判る。見て見ぬふりをしていたわけじゃない。動いて、壊して、壊れて、失った。
終わりを告げるメール。
サイドブレーキを引き、ブレーキを一杯に踏み込んで止めにかかっている自分と、かたやアクセルを一杯に踏み込んで前に進もうとしいている自分が居た。
仕事なんてもう全く手につかないし、今日、金曜に埼玉・東京へ飛ぶ様指示が有った。今回のは技術・システム的な打ち合わせ要項も入っているので、どうにも外せない....後半はクレームとトラブルの報告・対策会議だから誰にでもいーんだけれど...輸出入関係の仕事で問題が重なってきたのもあるし、まぁ、僕も打ち合わせをしたいのはしたいんだけれど、何もこんな時に。
資料もまだ何も作っていないし何よりもこの金曜日に自分の席を空けるのは大変だ....とりあえず、必要最低限の事を誰かに叩き込んでゆかないと行けないんだけれど、僕が緊急入院してた時は部長・課長・係長のズッコケ3人組が代行してくれたらしいけれど、相当ヒドイ目にあったのか、3人とも口を揃えて、
「もう2度とやらん....」
さっき出張の指示を受けた時も「勘弁してくれよ...」と念を押されたのでアテにならない、んなアホな。確かに業務分解すれば何とかなると思うんだけれど、やだなぁ..何か会議中ずっと電話かかってきそう。
そんなのは、別に、いいや..。
避けて通れない程の色んな想い出が残っているトコへ今になって足を運べなんて、ちょっと皮肉だ。