何かにつけて「格差」を引き合いに出すニュース記事が多くて鬱陶しかったりして。格差社会肯定論を発言した首相だとかどこかの社長は、自身の肯定どまりだからともかく、そろそろ論点というか方針を打ち出して欲しい。

議論のステージはマクロ的視点から本当に現場レベルでのミクロ的視点まで色々あるけれど、実際社会から格差を排除する事なんて共産圏の国々を見ても明らかだし、正規社員と非正規社員の賃金格差を埋めるのか、パートアルバイトの最低賃金を引き上げるのか、それとも元請下請の格差を埋めるのか、根本的に国民全体の持ち金の格差を埋めるのか。

とはいっても、賃金で云う格差発生の原因に「能力の差」が一因になっている事も否めないし、猫も杓子もじゃぁこのライン内で、ってやってしまうと出来る人も出来なくなってしまうだろうと思う。一連の記事を見ているとあたかも雇用主が悪い様な表現が多いんだけれど、個人能力差はどうなってるの?

正規社員と非正規社員の賃金格差を埋めてしまうと、当然非正規社員の雇用は行わなくなるだろうし、正規社員で業務を回すシステムづくりは加速するだろうし、雇用大手の工場なんかは今以上に作業員コストゼロの完全オートメーションを目指す事になって余計に人があぶれるんじゃないかとか思ったり。まぁ、当然の事ながら格差を埋める為のコスト負担は国からの助成金だとか配給で相殺されるんだろうけれど。

とりあえず格差格差と毎日の様に連呼されてるけれど、いまいちボンヤリ。

日本は金絡みの格差に躍起になってるけれど、インドなんかはカースト制度が今でも根付いてるんだよね。サンサーラを信じて現世のカーストに従うっていう強い宗教観も有るんだろうけれど、物凄い国だ。「前世の行いの結果」が普通に通ってるけれど、万が一カーストが完全解体されたらインドは世界経済ランクTOP3に入る事は間違いないと思う。

あの国での「IT産業」を含めた新設の職業はカーストの影響を受けないんだって。だからみんなカースト階層を抜け出す為にITを目指す。その戸口に志望者が大量に集まった結果、今やインドが世界のITの中心になってる。重ね重ね物凄い国だ。