その事は知っていたけれど、「どうして？」なんて聞くのも野暮だと思ってて。
彼女の内緒はただ、「リダ、、行きます」という切り出しでした。
事情は聞かないし、さよならも言わない。帰ってくる時はいつもの調子で何食わぬ顔で帰ってきていいんです。
過ごすべき時間があって帰るべき場所があるのなら、今はその時間を進むだけの事だし、ここに来た理由が現実逃避だったとしても、たくさんの時間をみんなと過ごした犬小屋が、自分の居場所のひとつだと思って貰えたならそれ以上に嬉しい事は無いわけです。
ギルドの皆さんへの「大好き♪」というヒトコトの後、彼女は出発しました。
「りだーーー＞＜」という言葉がいつまでも響きます。
