日曜日雑 - 界隈おさんぽ1_自衛隊中部方面隊 定期演奏会

このところ自衛隊関係のお出かけが多くなっている中で、今回は自衛隊の定期演奏会。

いわゆるブラスバンドだけれど、ここ数年ずっとオケしか聞いてなかったので、とても新鮮に感じた。

自衛隊の座奏を聞くのは、実は生まれて初めて。楽団の経緯とかもよく知らないので全く未知数だったけど、演奏以外にも隊としての業務もあろう中で、とても洗練されたサウンドで満足した。定演お決まりの茶番トークもなかなかおもしろくて、満員になた西宮の芸術劇場はもちろん拍手に満たされた。

 

中でも際立ったのは梁塵秘抄。あとでみてみると、2006年に和歌山の高校から委嘱を受けた福島弘和氏が作曲した曲との事で、吹奏楽の良さを目一杯引き出せて、かつ全般的に日本を感じさせるサウンド。テーマが熊野古道という事もあって、実際にあそこを歩いたイメージからしてもなかなか良い曲だった。和作のスコアは櫛田先生の曲が自分の中ではかなり気に入っているのだけれど、そこに並ぶ勢いの良曲だった。また聞きたいと思ったらyoutubeにあった。

 


梁塵秘抄~熊野古道の幻想~ 福島弘和 - YouTube

 

いい話を書いた後に蛇足すると、自衛隊の定期演奏会は未就学児童の入場を制限していなかった。

 

最近はホール自体が入場を禁止する事も多かろうと思うけど、バルコニーで、最前方の客席で、泣き声や全く関係の無い叫び声、更には客席で、鳴り物でぐずった我が子をあやすといった信じられない光景が展開されていて、第1部のソロ部分は完全にそこにもってゆかれた。

 

乳幼児が泣くのは当然で、演奏会に来たからといって大人しくしないのは当たり前で、むしろある程度お喋りが出来る程度の子供でも、演奏会はじっと座ってないといけないつまらない時間であることは容易に想像がつく。

 

ただ、その演奏会のために血の滲む練習をかさねた奏者、この時を一番楽しみにして来た来場者、招待客、演奏会運営の為に数々の努力をしてきた関係者がいる中で、静寂に包まれたソロ演奏の折にタンバリンが鳴り響いたらどう思うだろう。逆に、自分の子供が演奏会や、ダンスの発表会に出演したその折、ここぞというタイミングで「中村屋!!」と意味不明な合いの手が入ったらどうだろうか。

 

そういう気持ちが理解出来ていれば、即座にホールの外へ出るだろうと思うのだけれど、微動だにしない、あるいはその場で立ち上がってヨシヨシ抱っこをする、そういった結果行動の上、結局巡回の自衛官に連れだされるという結果になっていた。

 

有料であろうが無料であろうが、これは厳然たるマナーであるべきだと思うけど、自衛隊の定期演奏会はそもそもこういう事態には寛容であるべきで、広くおおらかなテーマをもって開催されているんだとポジティブに考えたい。